会社が名刺入れを経費にしてくれない理由とは

コラム・豆知識

仕事に必要なアイテムの一つが「名刺入れ」です。これは会社で絶対に使うモノですが、しかし、なぜか自腹で準備するように言われます。

「どうして仕事に必要なモノなのに経費にしてくれないの?」、「名刺入れが仕事に必要なモノなら会社経費で買ってくれよ!」と疑問に思う新入社員もいると思います。

その理由はカンタンで「経費にするなら全員対象にしないといけないから」です。

名刺入れに関する経費の話

会社の経費にはきちんとルールが必要!

会社(法人)が名刺入れを会社員に買ってあげるためには、会計財務のルールに従わないといけません。

・「全会社員へ支給する」という場合は、名刺入れを"経費"として処理できる

・「だれかに個別に支給する」という場合は、名刺入れを"経費"とできず、「その人の給与金額を加算」として処理する

最初から支給をルールとしている会社ならフツーにもらえる

当たり前の話ですが、もし入社した会社が「全社員に名刺入れを支給する」という制度であれば、名刺入れを支給してもらうことができます。(最近の会社では、全社員に対して、iPadなどタブレット端末を支給することがありますが、これと同じことです。)

個別に買ってもらうことは原則不可能ではないけど実質は難しい

経理の手続きだけの話でいえば、特定の会社員に対して、会社のお金で名刺入れを買ってあげることは不可能ではありません。じつはフツーにできることで、この時は会社の経費とはならず、その人への個別の給与手当として処理します。

ただし、これをやってしまうと、当たり前のことながら、他の会社員に対して、とても不公平となります。

会社員の誰かに買えば、「私は買ってもらってないのに……」という方も現れます。また、名刺入れの領収書を持ってくればOKという風にしてしまうと「あの人は高いブランドだったのに自分は安モノだった」などの不公平も考えられます。

そういう問題も考慮して、ほとんどの会社は、最初から「自腹で用意してください」としていることがほとんどなのです。(給与や賞与の中から、やりくりしてくださいね、という話。)

まとめ

このように、名刺入れは基本的には自分で準備するモノというのが、ほとんどの会社の通例です。(スーツやネクタイなども同じ理由で、自腹で準備することになっています。)

ですので、名刺入れ一つに「買ってくれよ!」と下手にカッカせず、しっかり働いて、賞与や昇給してもらえるよう、がんばっていきましょう。本当に優秀な人であれば、きちんと評価してもらえます!(たぶん

補足:個人事業主(自営業)は普通に経費とできる!

会社ではなく、個人事業主・自営業・フリーランスの場合は、名刺入れをフツーに経費にできます。

勘定科目は「消耗品費」か「事務用品費」で仕訳すればOKです。

ただ、この場合は経費といっても、個人で稼いだお金で購入するので、普通に買っているのと、ほぼ同じことです。(節税効果が少しある、というだけの話になります。)